釜山出身の店主による、昔ながらの家庭の味

日本初の大型アーケード街として有名な「武蔵小山商店街パルム」。そのすぐそばに韓国家庭料理「釜山広場」という名の店があることを知り、気になりつつも、なかなか行く機会がなかったのですが、GW前にようやく訪ねることができました。

☆東急目黒線の武蔵小山駅東口に出ます。目黒駅からは2駅で、あっという間でした
☆目の前が武蔵小山商店街パルムの入口です。商店街の通りがふた手に分かれていて、左手の通りを進みます(私は一瞬、迷いました)
☆パルムの名物といえば、王様といちごのキングパフェ!店構え、手作りのメニューにも味があります。食べてみたいと思いつつ、まずは釜山広場へ
☆ウワサの唐揚げの天才も発見!テリーさん人形に後ろ髪を引かれつつ、写真だけ撮って、通りを進みます
☆サーティワンを過ぎて、次のコルモク(小路)を右に入ると、ありました!「釜山広場」穴場的に存在している感じがいいですね

店主の崔銀旭さんは、釜山の影島出身。2009年に留学のため来日し、5年前に釜山広場をオープンしたそうです。
「もともと日本の商店街が好きで、商店街やその周辺で店探しをしていました。たまたま、前から好きだった武蔵小山商店街パルムのところにいい物件があって、ここに決めました。店名の釜山広場は、故郷の釜山駅前の広場のように、だれでも自由に訪れて、話したり、歌ったり、くつろいだり、食べたり。そんな空間になればという思いで付けました」と崔さん。
この店をオープンする前は、神奈川で韓国語や韓国料理の教室も開いていたそうです。

☆ポッサム(2,728円税込)。豚肉もジューシーで、自家製のサムジャン(タレ)も、豚肉のうま味を引き立てます

人気メニューは、ポッサムや生サムギョプサル、海鮮チヂミ。生サムギョプサルは、チョレギサラダや海鮮純豆腐チゲなどがずらりと出てくる「釜山広場セット」も好評だとか。もちろん、釜山名物のデジクッパもありました。
そして、料理にはパンチャン(おかず)がサービスで出てきます。これらは、昔から韓国の家庭で、ふつうに食べていたものを味わってほしいという思いで、季節の素材を取り入れて作っているそうです。この日は、春ということで、菜の花と豆腐の和え物、新タマネギのキムチなどが出てきました。初めて食べた新タマネギのキムチは、シャキシャキとした食感と新タマネギ特有の甘みが絶妙。どの料理にも手作りのやさしい味わいが感じられ、崔さんの穏やかな印象とマッチしていました。
「うちのお店でなければ食べられない、うちの味を大切にしています。これからも私なりの味、おふくろの味を、ていねいに作っていきたいと思っています」という崔さんの言葉にも納得です。

☆パンチャンも韓国料理の魅力を再認識するおいしさでした。ランチメニューにもパンチャン3種が付いてきます
☆店内はシンプルで明るい雰囲気。6つのテーブルがほどよい間隔で配置されています。夜は常連客が多いそうです
☆おすすめのメニューも写真とポップで、楽しくわかりやすく紹介しています
☆店内のちょっとした飾りに店主のセンスを感じます

崔さんが大人になるまで過ごしたという釜山の影島。最近では再開発も進み、街の雰囲気も大きく様変わりし、釜山港大橋のライトアップや海を望むおしゃれなカフェなどが若者の人気を集めています。
「影島で私が6年間通った小学校がなくなり、その跡地がアパートになったことが、とても淋しくて」という言葉に、崔さんの故郷への素朴な愛を感じました。そして、私は、どこか懐かしい釜山人に会った気がしました。

全天候型の開閉式のアーケードを備え、約250店が軒を連ねる武蔵小山商店街パルム。ぜひ、商店街散策を兼ねて、釜山広場を訪ねてみてください。石焼ビビンバからポッサム定食まで、メニュー豊富なさまざまなランチタイムもおすすめです。

DATA

韓国家庭料理 釜山市場
東京都品川区荏原3-6-17  ☎︎03-3788-0103
11:30〜15:00(14:40LO)、17:00〜22:00(21:00LO) 月・木曜休
東急目黒線武蔵小山駅より徒歩約7分、東急池上線戸越銀座駅より徒歩約10分
https://www.busanhiroba.com/
※営業時間、定休日については事前にご確認ください


Twitter
Visit Us
Instagram